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Channel: 北海道・源泉マニアの突撃入湯レポ
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帯広・パール温泉「パール温泉」立寄り(平成25年6月再湯)

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パール温泉、クリックでオリジナルサイズ

 緑ヶ丘公園に沿った道道216号(八千代帯広線)から常盤通りに入ってすぐ近くに「パール温泉」がある。名前の通り、外壁は白いパール調のタイル壁になっている。
 昭和63年(1988)、掘削深度1534m(ストレーナー深度1286m~1534m)で温泉井を完工し、翌平成元年(1989)、温泉銭湯が開業。深夜の2時まで営業している。

●参考資料
「北海道地熱温泉ボーリングデータ集~1990」(北海道立地下資源調査所)
 
◇日帰り入浴情報
帯広市緑ヶ丘8丁目、入浴料420円、11時~翌2時、定休日毎月1日
ロビー、クリックでオリジナルサイズ脱衣所、クリックでオリジナルサイズ

 券売機で入浴券を購入。広々としたロビーに休憩所を設けている。監視カメラ設置。脱衣所にロッカー有り。
◇温泉分析書(脱衣所掲示)
温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ

 平成16年10月13日に作成した温泉分析書(北海道薬剤師会公衆衛生検査センター)。泉温:45.1℃(平成16年9月22日、気温:16.2℃)、湧出量:※ℓ/分(動力揚湯)、pH値:9.2、溶存物質:0.511g/kg、成分総計:0.511g/kg、泉質:アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)(旧泉質名:単純温泉)

 ※掘削当初は150ℓ/分あったが、現在の湧出量不明。
◇温泉成分に影響を与える項目
・温泉資源の保護と衛生管理のため一部循環。循環途中雑菌滅菌の処理をするカルサイン(貝殻加工)の中を通し、衛生面での努力をしている。保健所「該当」確認シール添付。
・加水・加温なし。

 カルサインは、ホタテの貝殻を焼成したもので除菌・抗菌作用があるといわれる。
貝殻焼成カルシウムについて 
◇内風呂(男湯)
内風呂、クリックでオリジナルサイズ

 浴室は白いタイルに囲まれている。主浴槽、サウナ、電気風呂(真湯)、超音波ネオン風呂(真湯)、水風呂を配置。シャワー付カラン37台。
・主浴槽
主浴槽、クリックでオリジナルサイズ

 ウーロン茶色半透明のモール湯で、手前側が浅湯になっている。湯口側に腰掛式の座り湯が6台あり、足元から気泡が湧いている。
湯口、クリックでオリジナルサイズ側溝排湯口、クリックでオリジナルサイズ

 湯口台から42.8℃(6/28計測時以下略)、pH9.2の循環湯(新湯補給含)が落水している。知覚的には、モール臭、微弱塩味。湯船の中ほどで、湯温41.5℃、pH9.2を計測。溢れた湯はカルサインを敷いた側溝に流れ込んでいる。側溝が循環戻り口になっている。湯口量の増減によって、間欠的に側溝は満水と減水を繰り返し、満水のときに側溝から床タイルへのオーバーフローが認められる。循環&一部かけ流し併用方式と査定。湯情報によると一部循環とあるが、循環湯量のほうが圧倒的に多いようだ。滅菌にカルサインを使用しているので塩素臭はない。ぬるつるした浴感は水かきが出来たような錯覚すら覚える。
◇ORP計測
湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズ浴槽ORP計測、クリックでオリジナルサイズ
 11時20分頃、採水した試料を駐車場でORP計測(採水10分後の計測で浴槽内でのリアルタイム計測ではない)。循環&一部かけ流し併用方式で、塩素系薬剤未使用(カルサイン使用)。
 ORP値は、主浴槽湯口が126mv、主浴槽が112mvに収束した。

電位−pH図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、主浴槽湯口が318mv、主浴槽が312mvになる。温泉としての鮮度は普通に良好と考えられる。パール温泉で使用しているカルサインはどこのメーカーか不明。酸化還元電位を低下させるものもあるが、酸化作用のあるヒドロキシルラジカルを発生させるカルサインもあるようだ。

除菌・制菌・消臭に効果あり「カルサイン」
環境ビジネス製品カルサイン(温泉用)

戸蔦別川(とったべつがわ)の虹鱒(2013年8月)

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戸蔦別川、クリックでオリジナルサイズ

十勝川水系札内川支流の戸蔦別川に架かる拓成橋直上流の堰堤から豪快な落水が垣間見える。堰堤は下流にある川西発電所の取水堰になっている。川西発電所は道内で唯一農協が運営している小規模水力発電所。
 16時15分、堰堤すぐ上流の河川敷に車を停めて入渓する。岩盤側に淵がありプール状に広がっている。時々ビッグクラスの虹鱒が釣れているようだが、日中は姿を現すことはないだろう。

戸蔦別川、クリックでオリジナルサイズ

 遡行すると約100m間隔の早瀬が続く。ミニサイズの虹鱒が流心のタルミから毛鉤に食らいつく。 

戸蔦別川、クリックでオリジナルサイズ

 ゆったりしたプール状の流れが広がっている。右岸側で淵を形成。

戸蔦別川、クリックでオリジナルサイズ

 連続して2番目の淵が現れる。 

戸蔦別川、クリックでオリジナルサイズ

 堰堤から約300m遡行すると中州に行き当たる。右岸側の分流が本流に合流し淵を形成している。餌の流下量が多いのか魚影は濃いようだ。

(August 3、ロッド7.6フィート#4、ラインDT#4、リーダー5X)

計測、クリックでオリジナルサイズエルクヘアカディス#12、クリックでオリジナルサイズ

 18時24分の計測で、水温7.1℃、pH7.3。ヒットフライはエルクヘアカディス#12。

虹鱒、クリックでオリジナルサイズ

 18cm~24cmの虹鱒10尾オーバー、キャッチ&リリース。釣果最頻値のサイズは22cm前後。
虹鱒、クリックでオリジナルサイズ虹鱒、クリックでオリジナルサイズ

 画像は24cmサイズの虹鱒。

福祉の里温泉「更別村老人福祉センター」立寄り(平成25年8月再湯)前篇

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更別村老人福祉センター、クリックでオリジナルサイズ

 帯広から国道236号で更別市街に入り、信号交差点から約800m走行すると案内看板が見える。右折して幟を見ながら約500m進むと「老人福祉センター」に行き着く。デイサービスセンターを併設した「老人保健福祉センター」には、運動指導室兼介護教育施設、教養娯楽室、集会室、機能回復作業訓練室がある。また、館内にある「福祉の里温泉」は、村内在住の65歳以上の高齢者と身体障害者は100円、一般には400円で開放されている。
 平成5年(1993)、掘削深度1717m(ストレーナー深度1420m~1717m)で完工。温泉掘削費用1億462万円のうち北海道市町村振興補助金3700万円の補助を受けている。泉温22度(掘削時)の冷鉱泉を沸かして、平成6年(1994)7月に「福祉の里温泉」がオープン。平成9年(1997)には露天風呂が完成した。

●参考資料
「更別村史続編」
「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集1991~1995」(北海道立地下資源調査所)
◇日帰り入浴情報
更別村字更別190番地1、入浴料400円、13時~22時(受付21時)、月曜休館

ロビー、クリックでオリジナルサイズ脱衣所前、クリックでオリジナルサイズ脱衣所、クリックでオリジナルサイズ

 ロビーラウンジ(世代間交流室)は広々している。脱衣所にコインロッカー(100円リターン式)あり。
◇温泉分析書(脱衣所掲示)
温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ

 平成21年1月20日分析した温泉分析書(北海道薬剤師会公衆衛生検査センター)。泉温:17.9℃(気温:-10℃)、湧出量:※ℓ/分(動力揚湯)、溶存物質:6.056g/kg、成分総計:6.140g/kg、泉質:ナトリウム-塩化物泉(低張性中性冷鉱泉)(旧泉質名:食塩泉)

 (注)温泉分析書は更別村老人福祉センターのフォーマットに書き換えているので、pH値その他記載なし。 
◇温泉成分に影響を与える項目
・入浴に適した温度に保つため加温している。
・温泉の供給量を補うため加水している。
・衛生管理のため、循環ろ過装置を使用している。
・衛生管理のため、塩素系薬剤を使用している。
◇内風呂(男湯)
内風呂、クリックでオリジナルサイズ内風呂、クリックでオリジナルサイズ

 タイル張りの浴室に、主浴槽、バイブラ、寝湯(渦流湯)、水風呂、サウナを配置、シャワー付カラン8台、立ちシャワー1台、シャンプー・ボディソープ完備。
・主浴槽
主浴槽、クリックでオリジナルサイズ
 淡緑色を帯びた透明の湯。湯口にプラスチックのカバーが取り付けられ、カバーの下部の孔から湯中に注いでいる。湯船の中ほどで、湯温39.8℃(8/4計測時以下略)、pH7.2を計測。湯底に循環戻り口があり、湯が吸い込まれている。側溝はあるが、4、5人が湯船に入るとオーバーフローすると思われる。(加水&加温)循環ろ過方式と追認。掘削当時は湧出量が400ℓ/分を越えていたが、今は加水しないと不足するようだ。浴感的には、つるすべ感よりもキシキシ感が優勢である。
・バイブラ
バイブラ、クリックでオリジナルサイズ

 湯底から泡湯が泡立ち、側壁から渦流湯(二人分)が噴出している。塩素臭に混ざって潮臭が漂う。湯船の中ほどで、湯温41.0℃、pH8.4を計測。湯底の循環吐出口から循環湯が注ぎ、湯底の循環吸込口から湯が吸い込まれている。(加水&加温)循環ろ過方式と追認。
・寝湯
寝湯、クリックでオリジナルサイズ

 渦流湯付きの寝湯(二人用)。湯温40.3℃、pH8.1。底部に循環吐出口、循環吸込口がある。(加水&加温)循環ろ過方式。
◇露天風呂(男湯)
露天風呂、クリックでオリジナルサイズ露天風呂、クリックでオリジナルサイズ

 淡緑色を帯びた透明の湯。湯口から41.1℃、pH7.5の循環湯が注いでいる。知覚的には、弱塩味、塩素系薬剤臭。

計測、クリックでオリジナルサイズ内風呂、クリックでオリジナルサイズ

 湯船の中ほどで、湯温40.2℃、pH7.4を計測。湯底の循環吸込口から湯が吸い込まれている。(加水&加熱)循環ろ過方式と追認。

福祉の里温泉「更別村老人福祉センター」立寄り(平成25年8月再湯)後篇

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 13時45分~14時頃、浴槽内でORP計測。(加水&加温)循環ろ過方式で、塩素系薬剤使用。
 ORP値は、主浴槽が518mv、バイブラが457mv、寝湯が490mv、露天風呂湯口が522mv、露天風呂が520mvに収束した。

電位−pH図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、主浴槽が714mv、バイブラが652mv、寝湯が686mv、露天風呂湯口が717mv、露天風呂が716mvになる。
 各浴槽とも酸化系に属し、温泉としての鮮度は劣化している。

ナウマン温泉「ナウマン温泉ホテル アルコ236」にてORP計測

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ナウマン温泉ホテル アルコ236、クリックでオリジナルサイズ

8/10、「ナウマン温泉ホテルアルコ236」にて。入浴時、男風呂は左側の浴室。

●参考記事
ナウマン温泉「ナウマン温泉ホテル アルコ236」(平成23年3月再湯)

主浴槽、クリックでオリジナルサイズ

 主浴槽は、加温循環ろ過方式で、紫外線殺菌装置、塩素系薬剤使用。
 浴槽温度42.0℃、pH9.0

バイブラ、クリックでオリジナルサイズ

バイブラは、加温循環ろ過方式(一部かけ流し)で、紫外線殺菌装置、塩素系薬剤使用。
 浴槽温度39.8℃、pH8.9

露天風呂、クリックでオリジナルサイズ

 露天風呂は、加温循環ろ過方式で、紫外線殺菌装置、塩素系薬剤使用。
 浴槽温度41.4℃、pH8.9

主浴槽ORP計測、クリックでオリジナルサイズバイブラORP計測、クリックでオリジナルサイズ露天風呂ORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 11時45分~12時にかけて、浴槽内でORP計測。ORP値は、主浴槽が349mv、バイブラが340mv、露天風呂が384mvに収束した。

電位−pH図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、主浴槽が522mv、バイブラが545mv、露天風呂が579mvになる。
 各浴槽とも酸化系に属し、温泉としての鮮度は劣化している。通常、ORP値は200mv(Ehで400mv前後)を切っているが、間欠的に塩素系薬剤を注入している間は、ORP値が急上昇する。

帯広・谷乃湯温泉「谷乃湯ファミリーセンター」解体・更地へ

「帯広温泉」営業終了!

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 十勝毎日新聞(9/3)によると、「帯広温泉」は老朽化で維持管理費が膨らんだことから、9月15日で温泉施設の営業を終了し、解体することになったという。「帯広温泉」は銭湯の「聖徳湯」が前身で、昭和40年代に帯広で最初に温泉掘削した温泉施設である。跡地には、新たに温泉施設を開業する事業者に貸す方向という。

然別湖畔温泉「ホテル福原」にてORP計測

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ホテル福原、クリックでオリジナルサイズ

 2013/8/28、「ホテル福原」に立寄る。日帰り入浴は15時~19時(最終受付)。内風呂の岩風呂が水風呂になっていた。

●参考記事
然別湖畔温泉「ホテル福原」(平成21年5月再湯)

主浴槽、クリックでオリジナルサイズ

 熱交換後、加水(10%)掛け流し、塩素系薬剤未使用。
 主浴槽湯口:温度62.9℃、pH7.2 主浴槽:温度41.4℃、pH7.8 

湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズ計測、クリックでオリジナルサイズORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 15時頃、浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで採水後、50℃に冷まして計測)。ORP値は、湯口が-133mv、浴槽が60mvに収束した。

バイブラ、クリックでオリジナルサイズ
 
 熱交換後、加水(10%)掛け流し、塩素系薬剤未使用。
 バイブラ:温度38.0℃、pH値8.2

計測、クリックでオリジナルサイズORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 15時10分頃、浴槽内でORP計測。浴槽のORP値は、68mvに収束した。

露天風呂、クリックでオリジナルサイズ

 熱交換後、加水(10%)掛け流し、塩素系薬剤未使用。
 露天風呂:温度40.9℃、pH7.6

計測、クリックでオリジナルサイズORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 15時15分頃、浴槽内でORP計測。露天風呂のORP値は、-44mvに収束した。 

電位−pH図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、主浴槽湯口が56mv、主浴槽が255mv、バイブラが265mv、露天風呂が151mvになる。
 いずれも還元系に属し、温泉としての鮮度は良好である。

ウトロ温泉「温泉旅館しれとこ村 つくだ荘」にてORP計測

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つくだ荘、クリックでオリジナルサイズ

 2013/9/5、「つくだ荘」に立寄る。 入浴料が600円に値上げしていた。ウトロ温泉事業協同組合申請の温泉分析書が平成15年3月作成分から平成23年3月作成分に更新されていた。他の温泉施設で古い温泉分析書を掲示している可能性あり。

●参考記事
ウトロ温泉「温泉旅館しれとこ村つくだ荘」立寄り(平成20年8月再湯)

新・温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ旧・温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ
↑クリックでオリジナルサイズ、画像左が新温泉分析書、画像右が旧温泉分析書(平成20年8月撮)。
 しれとこ温泉混合泉が(6号井、9号井、10号井、11号井)から(6号井、9号井、10号井、11号井、12号井)となり、新たに12号井が追加されている。12号井がいつごろ掘削したのか定かでないが、10年毎の温泉分析にしては少し早いので平成23年度に完工した源泉井の可能性がある。

源泉井概略図、クリックでオリジナルサイズ

6号井(地質研コード129-019):ウトロ香川306番地
9号井(地質研コード129-028):ウトロ香川48-1番地
10号井(地質研コード129-031):ウトロ香川88番地
11号井(地質研コード129-033):ウトロ香川49番地
12号井:ウトロ香川206番地

 国土地理院のウォッちずを利用して源泉井の番号を振ってみた。11号井・12号井の♨マークは鉛筆で記入。9号井、11号井の番地はmapionに載っていないので、♨マークの位置はアバウトである。
 11号井がある49番地は温泉試料の採水地になっていることから、同じ場所の地下タンクで混合した後、ウトロの各温泉施設に配湯していると考えられる。6号井は知床第一ホテル敷地、10号井は廃業した「温泉民宿みどり荘」の湯元と呼ばれた源泉井。ちなみに、「みどり荘」の経営者だった松本武雄さんがウトロ温泉事業協同組合の温泉管理者をしていた(現在は息子さんが引き継ぐ)。統合版DVD索引図には、12号井の該当はないので、新しい掘削井と推定できる。

※ウトロ温泉事業協同組合管轄の温泉利用施設
 つくだ荘、ホテル知床、知床第一ホテル、プリンスホテル風なみ季(内風呂で使用。露天風呂は赤澤温泉?)、夕陽のあたる家(内風呂で使用。露天風呂は赤澤温泉?)、酋長の家民宿たんぽぽ、グランドホテル北こぶし(露天風呂付客室に使用。展望大浴場は自家源泉)、夕陽台の湯足湯シリエトク

●参考資料
「知床から―地の果て観光文化のまちづくり」(西村一郎著、連合出版)
「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集~1990」(北海道立地下資源調査所)
「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集~1990索引図」(北海道立地下資源調査所)
「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集1991~1995」(北海道立地下資源調査所)
「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集1991~1995索引図」(北海道立地下資源調査所)
「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集1996~2000」(北海道立地質研究所)
「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集1996~2000索引図」(北海道立地質研究所)
「北海道地熱・温泉 ボーリング井データ集および索引図 「北海道における地熱 ・温泉利用の現状(2007)(統合版DVD)(北海道立地質研究所)

内風呂、クリックでオリジナルサイズ湯口、クリックでオリジナルサイズ

 湯口のある左側が「あつ湯」、右側が「ぬる湯(中温湯)」と便宜上呼んでおく。

あつ湯、クリックでオリジナルサイズ

 あつ湯は源泉100%かけ流しで塩素系薬剤未使用。

湯口計測、クリックでオリジナルサイズあつ湯計測、クリックでオリジナルサイズ

 湯口:温度50.4℃、pH6.5
 あつ湯:温度44.3℃、pH7.0
湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズあつ湯ORP計測、クリックでオリジナルサイズ
 14時30分頃、浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで採水し、50℃で計測)。
 ORP値は、湯口が182mv、あつ湯が240mvに収束した。 

ぬる湯、クリックでオリジナルサイズ

 ぬる(中温湯)は源泉100%かけ流しで塩素系薬剤未使用。

計測、クリックでオリジナルサイズぬる湯ORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 14時35分頃、浴槽内でORP計測。
 ORP値は、ぬる湯(中温湯)が244mvに収束した。

pH−電位図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、湯口が371mv、あつ湯が433mv、ぬる湯が438mvになる。
 いずれも還元系に属し、温泉としての鮮度は普通に良好と考えられる。「足湯シリエトク」と比べると、ORP値が高いのが気になる。引湯距離によるものか、それともスケール除去薬品のせいなのかいまいち不明。

 (「知床から―地の果て観光文化のまちづくり」の文中、理事長の話として、パイプの内部に石灰質が付着して、1年ほどで詰まってしまった。管を小さくして空気が入らないようにすると同時に、湯のスピードを上げ、(混合)貯湯タンクで石灰質を分解する薬品を加えることで問題をやっと解決したという記述あり。)

ウトロ温泉「足湯シリエトク」立寄り(平成25年9月)

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足湯シリエトク、クリックでオリジナルサイズ

 「知床花ホテル」(廃業)の右隣に「足湯シリエトク」がある。出来たのは、平成22年(2010)8月のようだ。車で通ると、気づかずにそのまま通り過ぎてしまいそうだ。

足湯シリエトク、クリックでオリジナルサイズ

 東屋の足湯。通り道に砂利を敷き詰めている。

足湯シリエトク、クリックでオリジナルサイズ足湯シリエトク、クリックでオリジナルサイズ

 周囲に縁台を巡らせ、湯船の中に3つの平らな岩を配している。右側に湯口があり、左側の排湯口から排湯している。

湯口、クリックでオリジナルサイズ足湯、クリックでオリジナルサイズ計測、クリックでオリジナルサイズ

 淡褐色を帯びた半透明の足湯。湯口から53.4℃(9/5計測時以下略)、pH6.5の源泉が約10ℓ/分ほど注いでいる。
 右側の岩の付近で、湯温44.7℃、pH7.4を計測。溢れた湯は排湯口から排湯している。源泉掛け流しと査定。温泉分析書の掲示はないが、泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉で、ウトロ温泉事業協同組合管轄のしれとこ温泉(6号・9号・10号・11号・12号の混合泉)を配湯。温泉分析書はウトロ温泉「温泉旅館しれとこ村 つくだ荘」にてORP計測を参照されたし。

湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズ浴槽ORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 15時10分頃、浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで採水し、50℃に下がってから計測)。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。但し、混合配湯所でスケール除去薬品使用の可能性あり。
 ORP値は、湯口が-145mv、浴槽(右側岩付近)が124mvに収束した。

pH-電位図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、湯口が44mv、浴槽が316mvになる。
 還元系に属し、温泉としての鮮度は良好である。混合配湯所から近くストレートに注湯しているせいか、ORP値がマイナスをキープしてるのは注目に値する。

かんの温泉の年内再開は果たして?

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かんの温泉

 2013/10/8現在の「かんの温泉」の外観。今年4月、かんの温泉の再開が9月頃にずれ込むという報道があったが、9月を過ぎても音沙汰がないので、様子を見に行ってみた。
 外観は6月の時点とほとんど変わっていないようだ。工事業者の車が何台か出入りしている。山小屋風の外観となる新温泉棟は完成していないようだし、年内の再開は状況的に困難かも。

●参考記事
かんの温泉再開は9月頃の予定か?

ウトロ温泉「温泉民宿旅館 酋長の家」一宿(平成25年9月)前篇

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酋長の家、クリックでオリジナルサイズ

 ウトロ漁港の入口、帽子岩のすぐ前にある「酋長の家」。民芸品の土産物屋、レストランちかる(通年営業しているのか不明)を併設している。昭和41年(1966)、当時阿寒湖アイヌコタンで酋長をしていた志富イサネとイザネの妻コルランが知床アイヌ民芸店を開いたのが始まり。森重久弥の「知床旅情」(1960)を加藤登紀子がカバー(1970)して大ヒットし、第一次知床ブームに乗って民宿を始める。20年ぐらい前からウトロ温泉事業協同組合管轄の温泉を引いている。
◇宿泊情報
斜里町ウトロ東124、チェックイン15時、チェックアウト10時、一泊2食付7500円~、日帰り入浴は不可、道路を挟んで向かいに駐車場有。
公式HP

柴犬、クリックでオリジナルサイズ

 精悍な顔つきの柴犬のコロ。人を判断して吠えることあり。

ロビー、クリックでオリジナルサイズ

 受付カウンターは右手にある。チェックイン時に、食事の時間、追加料理の希望を訊かれる。

客室、クリックでオリジナルサイズ

 客室は2階・3階にある。エレベーターはないので階段を利用することになる。1泊2食付き(旧館扱い)7500円で止宿。画像の客室は、レストラン側の3階。エアコン設置なので新館部屋と思われる。布団は食事中に敷いてあった。トイレ・洗面所は共同。

洗面所、クリックでオリジナルサイズ

 トイレ・洗面所は別部屋にある。洗面所に洗濯機・乾燥機設置。

食堂、クリックでオリジナルサイズ

 食事はレストランで頂く。夕食は18時~、朝食は7時~。ご飯・お茶・お水はセルフサービス。シケレベ茶あり。女将の料理説明とアイヌ伝統のムックリ演奏。

夕食、クリックでオリジナルサイズ
鱒のバターソテー、クリックでオリジナルサイズホッケの煮物、クリックでオリジナルサイズ鮭の白子の煮物、クリックでオリジナルサイズ刺身、クリックでオリジナルサイズホタテの吸い物、クリックでオリジナルサイズ

 鱒のバターソテー、ホッケの煮物、刺身、鮭の白子の揚物、ラタシケプ(アイヌ料理で混ぜ物といった意味の和え物)、帆立の吸い物、漬物、納豆昆布の三杯酢、イカの塩辛、おひたし。シマエビは別注文(840円)

朝食、クリックでオリジナルサイズ

 朝食は和食膳。コーヒーセルフサービス。

ウトロ温泉「温泉民宿旅館 酋長の家」一宿(平成25年9月)後篇に続く。

ウトロ温泉「温泉民宿旅館 酋長の家」一宿(平成25年9月)後篇

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 浴室は地階にある。チェックアウトまで入浴時間に制限なし。
◇温泉分析書(廊下掲示)
旧・温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ新・温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ
 平成15年3月6日作成の旧・温泉分析書(左の画像)を掲示している。現在は、6号・9号・10号・11号・12号の混合泉を引湯しているので、「つくだ荘」に掲示している新・温泉分析書(画像右)が最新の温泉分析書。
 平成23年3月14日に作成した温泉分析書(北海道薬剤師会公衆衛生検査センター)。泉温:59.8℃(混合、平成23年3月2日、気温:-2.8℃)、湧出量:※ℓ/分(動力揚湯)、pH値:6.8、溶存物質:8.347g/kg、成分総計:8.740g/kg、泉質:ナトリウム-塩化物・炭酸水素泉(等張性中性高温泉)(旧泉質:含重曹-食塩泉)
◇温泉成分に影響を与える項目
・特に掲示はないが、加水して利用している。源泉(加水)かけ流し。
◇内風呂
内風呂、クリックでオリジナルサイズ

 家族風呂より少し大きい程度の湯船。洗い場に3台のシャワー付きカラン、シャンプー・ボディソープ完備。浴室に3人入るとかなり窮屈。

湯口、クリックでオリジナルサイズ洗い場、クリックでオリジナルサイズ

 黄茶褐色半透明の濁り湯。湯蛇口は真湯、加水蛇口は水道水を使用。湯中に延びた湯口管から51℃(計測時以下略)、pH6.5の源泉が約5ℓ/分ほど注いでいる。知覚的には、金気炭酸・薬品臭、金気炭酸味・塩味。
 
計測、クリックでオリジナルサイズ湯浴み、クリックでオリジナルサイズ
 湯船の中ほどで湯温43.8℃、pH6.7を計測。加水しないと熱いせいか、湯客は加水しながら湯浴みしているようだ。溢れた湯は湯縁からオーバーフローしている。源泉(加水)かけ流しと査定。やや熱めだが、つるすべの浴感有り。
◇ORP計測
湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズ浴槽ORP計測、クリックでオリジナルサイズ
 22時頃、浴室にてORP計測(湯口はミニボトルで採水し、50℃で計測)。源泉(加水)かけ流しで、塩素系薬剤未使用。水道水は浄水場で塩素系薬剤使用、源泉は配湯所でスケール除去剤使用の可能性。
 ORP値は、湯口が59mv、浴槽が119mvに収束した。加水しながら計測すると、浴槽は150mvオーバーとなる。

電位−pH図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、湯口が241mv、浴槽が312mvになる。
 湯口、浴槽とも還元系に属し、温泉としての鮮度は良好と思われる。但し、加水を長く続けるとEh(ORP)は上昇して鮮度に影響するので要注意である。

カムイワッカ湯の滝「カムイワッカ湯の滝・一の滝」立寄り(平成25年9月再訪)

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カムイワッカ湯の滝
↑カムイワッカ湯の滝・四の滝(平成18年以降立ち入り禁止)
 カムイワッカ湯の滝に行くには、知床自然センターから道道892号で知床5湖に向かい、途中から未舗装のダート道を約12km走行すると知床硫黄山の麓を源流とするカムイワッカ川に出る。カムイワッカ川の要所要所に湯滝が現れる。平成17年(2005)7月14日、知床が世界自然遺産に認定され、多くの観光客がカムイワッカ湯の滝に押し寄せることになった。平成18年(2006)から落石の危険性を考えて一の滝より上は立ち入り禁止となっている。上の画像は、平成16年(2004)8月に撮った四の滝である。
 温泉の湧出は知床硫黄山の火山活動と関連している。過去2世紀の間に、安政4年~5年(1857~1858)、明治9年(1876)、明治22年(1889~1890)、昭和10年~11年(1935~1936)に渡って、中腹第一火口より噴火が起こり、カムイワッカ川に溶融硫黄が溶岩流となって流れ落ちた。昭和11年の噴火の時には、20万トンの硫黄がオホーツク海に流れ込んだ。噴火した硫黄はその度に採掘され、昭和11年の噴火後、硫黄は7年でほぼ採掘し尽くしたという。
 昭和53年(1978)6月の調査では、カムイワッカ大橋から上流約400m�・約1kmの中流域に26ケ所の温泉湧出孔が確認されカムイワッカ川に流れこんでいる。泉温80数度に達する温泉湧出孔もあるようだ。カムイワッカはアイヌ語で神の水を意味し、硫酸成分が毒水のため魔の水と恐れられていたという。泉質は酸性硫酸塩泉で、一般的には生物が生息しないと信じられてきたが、最近の研究によると、滑岩に出現する緑色バイオマットは緑色球体の微生物の集団で、好酸性・好熱性の温泉藻類であることが分かった。

●参考資料
「北海道の地熱・温泉(D)北海道東部」(北海道立地下資源調査所)
「知床の地質」(斜里町立知床博物館編、北海道新聞社)
「温泉科学の最前線」(日本温泉科学会・西村進著、ナカニシヤ出版)
●平成17年9月再訪
カムイワッカ湯の滝看板

 去年(平成16年)までカムイワッカ方面は、一般車両の通行できる期間があったが、世界自然遺産に登録されたせいか、今年(平成17年)からカムイワッカ方面は全日程、一般車両の通行が出来なくなった。来年以降も期間中、シャトルバスのみのようだ。知床自然センター前の切符売り場で往復券を購入して、シャトルバスに乗車する。
 
カムイワッカ大橋から

 カムイワッカ大橋付近にも湯壷があるが、ここは立ち入り禁止。
 去年購入した足裏に滑り止めのついたソックス(知床自然センター等で販売)を着用してから、アクアシューズを履く。ソックスだけだと足裏が痛くなるので苦肉の策として利用する。さらに、滑り止め付き軍手を用意。手を使う岩場では滑り止め付き軍手は威力を発揮。

一の滝

 カムイワッカ川を遡行して約100mで一の滝に到着。
 
三の滝
↑カムイワッカ湯の滝・三の滝(平成18年以降立ち入り禁止)
 途中、滑りやすい箇所に遭遇したら、アクアシューズを脱いで(脱いだシューズは一時的にデイバックに収納)ソックスに切り替える。滑床でも湯の中を歩けば、アクアシューズだけで問題なかった。ソックスに履き替えたのは、難所の2カ所だけ。

三の滝
↑カムイワッカ湯の滝・三の滝(平成18年以降立ち入り禁止)
 難所の三の滝。集団が降りてくると、しばらく待機することになる。

四の滝
↑カムイワッカ湯の滝・四の滝(平成18年以降立ち入り禁止)
 約30分で四の滝に到着。去年(平成15年)から四の滝から上は立ち入り禁止。落ち込み部分は深くて足が届かない。
 pH1.7、湯温35.3℃(計測時)を計測。知覚的には、強酸味、微弱硫化水素臭。傷口、粘膜、目に触れるとぴりぴりする。滑滝、滝壷に緑色バイオマットらしきものが見える。
●平成25年9月再訪
遡行開始

 平成22年(2010)より期間限定で、マイカー規制が解除されている。平成25年度は、8月1日~8月25日、9月15日~9月24日はシャトルバスのみの通行。自分が訪れた日(9/6)は、マイカーで行くことが出来た。
 8時30分、カムイワッカ駐車場に到着。まだ早かったせいか、駐車している車は少ない。アクアシューズに履き替え遡行する。

カムイワッカ湯の滝:マイカー規制のお知らせ | 知床斜里町観光協会 ブログ
7月1日~7月31日   普通自動車、自動二輪車〇  シャトルバス☓
8月1日~8月25日   シャトルバス〇  普通自動車、自動二輪車☓
8月26日~9月14日  普通自動車、自動二輪車〇  シャトルバス☓
9月15日~9月24日  シャトルバス〇  普通自動車、自動二輪車☓
9月25日~11月1日11:00まで 普通自動車、自動二輪車〇  シャトルバス☓

一の滝

 遡行を始めてから3分ぐらいで一の滝に到着。途中にも湯壷はあるが、掲示板のある一の滝のようだ。

計測一の滝

 早速、計測してみると、湯温27.2℃、pH1.5(精度±0.1)を表示。湯浴みするには、かなり低いようだ。ORP計で計測してみたが、強酸性のせいで電極の誤作動が起こり計測不能となる。

立ち入り禁止

 一の滝から少し上流側に立ち入り禁止のロープが張ってある。

イダシュベツ川のオショロコマ

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イダシュベツ川

 道道93号知床公園線でカムイワッカ川に立ち寄った帰り道、気になっていたイダシュベツ川で竿を振ってみた。イダシュベツは、アイヌ語のイタシペウニ(海馬の沢山いるところ)から由来。9時30分頃、イダシュベツ橋の袂より入渓。

↓国土地理院地図・イダシュベツ川
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=145.10313005698&latitude=44.122445606482

イダシュベツ川

 橋下のところで白泡が岩を食みながら流れている。白泡の途切れたスポットに毛鉤を振ると面白いようにオショロコマが掛かってくる。

イダシュベツ川

 一息ついたので、橋の上流側に移動。清冽な流れに大岩が点在し、山岳渓流の趣である。岩が渡渉の邪魔をする。オショロコマの魚影の多いのを確認して、入渓1時間後に納竿する。

(September 6、ロッド7.6フィート#4、ラインDT#4、リーダー5X)

計測、クリックでオリジナルサイズエルクヘアカディス#12、クリックでオリジナルサイズ

 9時51分の計測で、水温9.0℃、pH6.9。ヒットフライはエルクヘアカディス#12。

オショロコマ

 15cm~19cmのオショロコマ10尾オーバーキャッチ&リリース。最頻値レベルは17cmが多いようだ。オショロコマの楽園だが、25cmオーバーのオショロコマは珍しいかも。

オショロコマ オショロコマ

 画像は19cmのオショロコマ。体側の斑点と腹側も橙色。

羅臼温泉「本町らうす丸の足湯」にてORP計測

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-45本町らうす丸の足湯

 2013/9/6、「本町らうす丸の足湯」に再訪する。平成20年度の温泉分析書のままで、平成22年度の新・温泉分析書の掲示はない。羅臼町役場から管理している羅臼観光協会に情報が流れていないのかもしれない。

●参考記事
羅臼温泉「本町らうす丸の足湯」立寄り(平成21年9月)

本町らうす丸の足湯

 源泉造成施設において、熱水蒸気に加水 。泉温は 70度を超えている。足湯では、温度調整のため加水し、掛け流しで利用。塩素系薬剤未使用。
 足湯浴槽:温度38.2℃、pH7.0

計測 ORP計測

 12時40分頃、足湯浴槽内でORP計測。ORP値は、-242mvに収束した。

pH−電位図

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、-45mvになる。還元系に属し、温泉としての鮮度はかなり良好である。加水に水道水ではなく、水場(沢水を引いた貯め水)を利用していると思われる。

羅臼温泉「陶灯りの宿 らうす第一ホテル」立寄り(平成25年9月再湯)前篇

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陶灯りの宿らうす第一ホテル、クリックでオリジナルサイズ

 羅臼市街から熊の湯に向かう途中の国道334号沿い右手にある。昭和32年(1957)開業で、三角屋根の山小屋風の建物は昭和57年(1982)築をベースにして増改築している。平成19年(2007)4月には右の平屋棟を3階建てにリニューアルし、洋室も増えて雰囲気が様変わりした。温泉は熊の湯付近の熱水造成施設から引いている。
◇日帰り入浴情報
羅臼町湯ノ沢町一番地、入浴料500円、13時~22時
公式HP
ロビー、クリックでオリジナルサイズ休憩所、クリックでオリジナルサイズ

 受付で湯銭を払って浴場に向かう。途中の休憩所には、洗濯機・乾燥機設置。
 
◇足湯&手湯
足湯、クリックでオリジナルサイズ手湯、クリックでオリジナルサイズ
 ロビーから出入りできる中庭に足湯と手湯を設置している。

計測、クリックでオリジナルサイズ足湯、クリックでオリジナルサイズ

 足湯の中ほどで計測してみると、50.8℃、pH7.0。激熱で利用できず。20%加水とあるが、たまたま加水していなかった可能性有り。

脱衣所前、クリックでオリジナルサイズ脱衣所、クリックでオリジナルサイズ

 脱衣所にロッカーは設置していない。
 
◇温泉分析書(脱衣所掲示)
温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ

 平成20年11月28日作成の温泉分析書。泉温:昭和58年井(1号井)・平成3年井(3号井)・平成10年井(4号井)の混合、77.4℃(気温:13.5℃)、湧出量:記載なし(自噴)、pH値:7.2、成分総計:2,071g/kg、泉質:含硫黄-ナトリウム-塩化物泉(硫化水素型)(低張性中性高温泉)(旧泉質名:食塩硫化水素泉)

 平成22年10月以降、1号井、4号井、5号井(3号井代替井)の混合泉。平成22年10月に作成した温泉分析書が最新版だが、平成25年現在、旧温泉分析書のままで新温泉分析書の掲示はない。「志賀旅館」の温泉分析書を参照されたし。

●参考記事
羅臼温泉供給配管系統図
◇温泉成分に影響を与える項目
・温泉排水はすべて掛け流し。
・温泉温度は当館において80℃で入るため加水井戸水20%程している。(保健所「該当」確認シール添付)
◇内風呂(男湯)
内風呂、クリックでオリジナルサイズ

 シンプルな浴室に湯温の異なる湯船が隣り合っている。大きな嵌め込みガラスから羅臼川対岸の原生林が垣間見える。シャワー付カラン13台、立シャワー2台、シャンプー・ボディソープ完備。
・高温湯
高温湯、クリックでオリジナルサイズ

 青みを帯びた微乳白濁色の湯船。側壁隅底付近から44.3℃、pH6.5(9/6計測時以下略)の加水した源泉が約30ℓ/分ほど注いでいる。知覚的には硫化水素臭、塩味。湯船の中ほどで湯温43.7℃、pH6.6を計測。溢れた湯は仕切りの湯孔2箇所から中温湯に流れている。加水掛け流しと追認。やや熱めだが、つるすべの浴感あり。
・中温湯
中温湯、クリックでオリジナルサイズ

 高温湯から流入した湯は中温湯で適温になる。湯船の中ほどで、湯温42.1℃、pH6.7を計測。溢れた湯は排湯管から露天風呂に流れる一方、湯縁からもオーバーフローしている。加水掛け流しと追認。このくらいがちょうど良い湯加減だ。

羅臼温泉「陶灯りの宿 らうす第一ホテル」立寄り(平成25年9月再湯)後篇

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 巨岩を配した露天岩風呂はかつては混浴だったが、現在は男専用になっている。

露天風呂、クリックでオリジナルサイズ露天風呂、クリックでオリジナルサイズ

入湯時は微乳白の濁り湯。時間によって湯色は変化する。

湯口A、クリックでオリジナルサイズ湯口B、クリックでオリジナルサイズ

 内風呂の中温湯から流れ込む湯口A(41.9℃、pH6.8、約30ℓ/分)と階段状の岩場から湯滝となって落水する湯口B(70.6℃、pH7.7、約10ℓ/分)が確認できる。湯口Bは、間欠的に加水して注湯量が増加し、48℃前後になることがある。知覚的所見は硫化水素臭・塩味。

湯浴み、クリックでオリジナルサイズ計測、クリックでオリジナルサイズ

 湯船の中ほどで湯温41.2℃、pH7.3を計測。溢れた湯は湯縁にある排湯口から排湯している。加水掛け流しと追認。野趣溢れる造りの露天風呂はちょうど良い湯加減であった。
◇ORP計測
 源泉造成施設において、高温水蒸気に沢水で加水して温泉造成(泉温80℃を越える)。当施設に70℃以上で入るため、温度調整のため加水(井戸水)して掛け流し。

湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズ高温湯ORP計測、クリックでオリジナルサイズ中温湯ORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 13時30分頃、内風呂浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで採水)。ORP値は、湯口が-164mv、高温湯が-159mv、中温湯が-43mvに収束した。

湯口A:ORP計測、クリックでオリジナルサイズ湯口B:ORP計測、クリックでオリジナルサイズ露天風呂ORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 13時15分頃、露天風呂浴槽内でORP計測(湯口Bはミニボトルで採水し、50℃で計測)。
 ORP値は、湯口Aが-82mv、湯口Bが-168mv、浴槽が-65mvに収束した。

足湯ORP計測、クリックでオリジナルサイズ

 13時45分頃、足湯内にてORP計測。ORP値は、-236mvに収束した。

電位−pH図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、内風呂湯口が29mv、高温湯が34mv、中温湯が、147mv、露天風呂湯口Aが112mv、露天風呂湯口Bが21mv、露天風呂が130mv、足湯が-48mvになる。
 いずれの浴槽とも、温泉としての鮮度は良好である。

知円別漁港(知円別川河口)のカラフトマス(2013年9月)

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知円別漁港、クリックでオリジナルサイズ

 時間があったので、海岸沿いの河口を見て回った。オッカバケ川、モセカルベツ川の河口では、釣り人もいなく魚影も確認出来ず。次に知円別漁港に立ち寄ったところ、知円別川河口の周辺で数十尾のカラフトマスが群れていた。15時50分頃、岸壁から河口に降り立つ。群れの中に毛鉤を落としてリトリーブすると、背びれ、尾びれにスレで掛かってしまってかなり面倒になるので、超スローでラインを引いてみる。

September 6、ロッド9フィート#8、WF#8フローティングライン、リーダー0X

計測、クリックでオリジナルサイズウーリーバガー#6、クリックでオリジナルサイズ

 16時21分の計測で、水温10.6℃、pH7.5。ヒットフライはウーリーバガー#6。

カラフトマス、クリックでオリジナルサイズ

 口吻にフッキングしたのは1尾。他に、スレで掛かって取り込んだのが2尾。尾びれに掛かると、50m先まで一気に疾走してしまう。カラフトマスの走力に抗してリールを巻くので一苦労である。いずれもキャッチ&リリース。

カラフトマス、クリックでオリジナルサイズカラフトマス、クリックでオリジナルサイズ

 画像は、体長55cmのカラフトマス。ブナ化しているが、背中はまだ盛り上がってはいない。

羅臼温泉「志賀旅館(別館志賀)」にてORP計測

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志賀旅館(別館志賀)、クリックでオリジナルサイズ

 9月6日、「志賀旅館」に一宿する。髭の親父さんは2年前に引退したようだ。男風呂にぬる湯(低温湯)を新たに増設。素泊まり3500円。営業期間は5月下旬から10月末。

●参考記事
羅臼温泉「志賀旅館(別館志賀)」一宿(平成22年9月再湯)
羅臼温泉「志賀旅館(別館志賀)」立寄り(平成23年10月再湯)
羅臼温泉供給配管系統図

脱衣所前、クリックでオリジナルサイズ脱衣所、クリックでオリジナルサイズ

 深夜には消灯するが、入浴は可能。ぬる湯、あつ湯の電灯swが別になっているので、手こずる。
 
◇温泉分析書
温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ

平成22年10月5日に作成した温泉分析書(北海道薬剤師会公衆衛生検査センター)。泉温:(混合68.2℃(平成22年9月22日、気温:17.6℃)、湧出量:※ℓ/分(蒸気造成泉)、pH値:7.0、溶存物質:1.808g/kg、成分総計:1.854g/kg、泉質:含硫黄-ナトリウム-塩化物泉(低張性中性高温泉)(旧泉質名:含食塩-硫黄泉) 
◇温泉成分に影響を与える項目
・源泉造成施設で、熱水・蒸気に加水している。羅臼小学校経由で2次利用。温度調整の為、湯張り時に加水することがある。
◇内風呂(男湯)
 1年前に、男湯側(以前は女湯)にぬる湯(低温湯)が完成し、高温湯と低温湯の2槽がある。
・ぬる湯
ぬる湯、クリックでオリジナルサイズ湯口、クリックでオリジナルサイズ

 微乳白濁のぬるめの湯。布袋を被せた湯口と加水蛇口併設。湯口から58.0℃(9/6計測時以下略)、pH6.8の源泉が数ℓ/分ほど注いでいる。知覚的には、硫化水素臭、塩味。

計測、クリックでオリジナルサイズ洗い場、クリックでオリジナルサイズ
 
 湯船の中ほどで、湯温39.2℃、pH7.1を計測。営業中は加水していないが、湯客が加水する可能性あり。源泉(加水)掛け流しと追認。つるすべの浴感で長湯に向いている。
・あつ湯
あつ湯、クリックでオリジナルサイズ湯口、クリックでオリジナルサイズ
 青みを帯びた乳白濁の湯。布袋を被せた湯口に真湯蛇口・加水蛇口併設。湯口から58.0℃、pH6.8の源泉が約5ℓ/分ほど注いでいる。知覚的にはぬる湯に準ずる。
計測、クリックでオリジナルサイズ洗い場、クリックでオリジナルサイズ
 湯船の中ほどで、湯温42.5℃、pH7.0を計測。営業中は加水していないが、湯客が加水する可能性あり。源泉(加水)掛け流しと追認。注湯量を絞っているせいか、それほど高温ではない。
◇ORP計測
 源泉造成施設において、高温水蒸気に沢水で加水して温泉造成(泉温80℃を越える)。当施設に60℃以上で入るため、暑い時期には加水することがある。源泉(加水)掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
あつ湯湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズあつ湯ORP計測、クリックでオリジナルサイズ
 20時40分頃、あつ湯内でORP計測(湯口はミニボトルで採水後、50℃で計測)。ORP値は、あつ湯湯口が-263mv、あつ湯が-245mvに収束した。
ぬる湯湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズぬる湯ORP計測、クリックでオリジナルサイズ
 20時50分頃、ぬる湯内でORP計測(湯口はミニボトルで採水後、50℃で計測)。ORP値は、湯口が-256mv、浴槽が-277mvに収束した。

pH−電位図、クリックでオリジナルサイズ

 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは、あつ湯湯口が-75mv、あつ湯が-52mv、ぬる湯湯口が-68mv、ぬる湯が-81mvになる。
 あつ湯、ぬる湯とも、温泉としての鮮度はかなり良好である。
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