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Channel: 北海道・源泉マニアの突撃入湯レポ
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【壮瞥町】 壮瞥温泉「旬菜宿房 いこい荘」立寄り(平成28年3月再湯)

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旅館いこい荘、クリックでオリジナルサイズ

 洞爺湖畔に面した道道2号洞爺湖登別線沿いにある。昭和42年(1967)12月の開業で、平成17年(2005)に現在の建物にリニューアルしている。温泉は壮瞥町温泉利用管理協同組合から配湯されている。
 壮瞥温泉を語る上で、「旅館いこい荘」創業者の阿野菊治(敬称略)は欠かせない。昭和26年(1951)5月、農家を営んでいた阿野菊治が飲料水用の井戸を自宅前で掘ったところ、深さ7mのところで26度の温水が出たので、当時の村長・湯浅健治に温泉試掘を提案。昭和28年(1953)10月、東丸山北麓(阿野菊治所有地)にボーリング試掘を開始し、昭和29年(1954)1月、47度の温泉が湧出した(村営1号井)。所有地内で昭和30年(1955)8月、村営温泉浴場を開設。昭和39年(1964)4月、町営(昭和37年壮瞥町昇格)から壮瞥町温泉浴場管理組合(阿野菊治組合長)に運営を変更。昭和43年(1968)1月、利用者減で共同浴場は閉鎖した。
 昭和40年(1965)11月、阿野菊治は壮瞥町温泉利用管理協同組合を設立し、初代組合長を務めている。平成25年(2013)、107歳で天寿を全うした。

・参考資料
「壮瞥町史」
◇基本データ
ロビー、クリックでオリジナルサイズ

壮瞥町壮瞥83、入浴料:350円、入浴時間:7時~9時、15時~21時
公式HP

脱衣所前、クリックでオリジナルサイズ脱衣所、クリックでオリジナルサイズ

 ロビー右手に脱衣所がある。貴重品ロッカーは置いていない。
◇温泉分析書
新・温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ旧:温泉分析書、クリックでオリジナルサイズ画像左:新・温泉分析書、画像右:旧・温泉分析書(平成19年7月撮)
平成27年7月3日に作成した温泉分析書(北海道立衛生研究所)。泉温:44.7℃(気温:20℃)、湧出量: ℓ/分(混合)、pH値:6.7、溶存物質:2.392g/kg、成分総計:2.559g/kg、泉質:ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉(中性低張性高温泉)(旧泉質名:含芒硝・塩化物-重曹泉)

平成17年度の温泉分析書では、6号・9号・10号・11号混合となっていたが、平成27年度の温泉分析書では、6号は消えている。泉質もナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉からカルシウムイオンが20mミリバル未満なので、ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉に変わっている。
◇温泉成分に影響を与える項目
湯表示、クリックでオリジナルサイズ

・冬期間は、源泉温度が低下するため、源泉所有者(壮瞥町温泉利用管理協同組合)が加温している。
◇内風呂(男湯)
内風呂、クリックでオリジナルサイズ洗い場、クリックでオリジナルサイズ

 こじんまりした浴室に浴槽が一槽。シャワー付カラン4台、シャンプー・ボディソープ完備。
浴槽、クリックでオリジナルサイズ湯口、クリックでオリジナルサイズ
 タイルの影響でグリーンに見えるが、ほとんど無色微濁の湯。ステンレスの湯口槽から湯口管が伸び湯中に注いでいる。注湯量は約10ℓ/分。知覚的には、微弱塩味、ほとんど無臭。溢れた湯は湯縁からオーバーフローしている。重曹泉の滑らかなツルスベ感あり。
◇ORP計測
湯口ORP計測、クリックでオリジナルサイズ浴槽計測、クリックでオリジナルサイズ浴槽ORP計測、クリックでオリジナルサイズ
 2016/3/26、8時10~20分、浴槽内で計測(湯口はミニボトルで採取)。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
湯口:温度42.6℃、pH6.9 ORP値は208mvに収束した。
浴槽:温度41.1℃、pH7.0、ORP値は206mvに収束した。

電位−pH図、クリックでオリジナルサイズ
↑クリックで拡大
 算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは図表の通り。
 還元系に属し、温泉としての鮮度は普通に良好である。

・浴槽AI(△)(エージングの進行度mv)
 ORPeq(平衡値mv)=(0.84-0.047×7.0)×1000=511
 AI(△)=511-401=110

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